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夏休み、「親子で学ぶ日本の心」 第3回尋常研修会

 日本の最も熱い季節、大暑。6月22日夏至を迎えてから一か月後、7月下旬から8月上旬は、日本列島が灼熱地獄に陥る期間です。この時期だけは、電気代も気にせずに、自身の体を労り乗り切らねばなりません。そんな熱い時期に開塾以来、3年連続で開催しています尋常研修会を今年も開催しました。相変らず参加者は少ないですが、研修プログラムは充実して来ました。

 夏のこの時期には、昔から精神修養の研修会が開催されてきました。私自身、夏になると成人教学研修所での夏の研修会を思いだします。滴り落ちる汗、名僧を妨げる蚊の襲撃、扇風機一台で雑魚寝、等々、それでも老若男女の道友が相集い、真剣に道を求めている姿に触発され、必死に先生の講話に集中しました。あの研修の緊張館、真剣味を何としても次世代の道友に繋がんなくてはならい思いで、たとえ参加者は少なくても「尋常研修会」は開催し続けなければならいのです。今回のプログラムは、第一講として、荻野恵美子先生による日本の神話の朗読でした。出雲井 晶さんの『母と子におくる 教科書が教えない日本の神話』の朗読と声を出して本を読むことの楽しさを教えていただきました。第二講は、尋常研修といえば『孝経』の素読です。伊與田覺先生が浄書された『孝経』を素読するから、「開宗明義章第一」を素読し、その後、今回はプリントした『孝経』を書写しました。筆ペンを使って、字を書写するという体験に父娘とも真剣に取り組んでいました。第三講は、『実語教』の素読、第四講は、「偉人先哲」に関する話合いをしました。どんな偉人を知っていますかから始まり、目標とする偉人はいますかについて、父、娘とも話をしました。その後、聖徳太子の話を紹介し、2回目の書写として「十七条憲法」を書写しました。

 野外研修では、鹿ケ壺の奥、千寿の水の流れる沢で、苔の観察と最終をして各自、「苔テラリウム」を製作しました。掃除、炊事、配膳と普段あまりしないことも体験し、充実した一泊二日の研修を無事に終えました。

令和6年7月15日から7月21日の間に開催された定例講座は以下のとおりです。

▼安岡教学 「安岡先生生誕100記念」の対談集、回想録 (三木英一先生)

 今回から3回に亘り「安岡正篤先生生誕100年」(1998年)に編集せれた対談記事、回想録を中心に講義して頂きました。最初は、関西師友協会編集の「安岡正篤先生生誕100年記念大会」の特集号よりの記事を、次に、元住友生命会長の新井正明氏による回想録「まず一燈になりましょう」、最後に、安岡正篤先生の3人お子さん(長男正明氏、二男安泰氏、次女節子氏)による対談「父を語る “終始一貫、世と時代に媚びず」(『致知』掲載文) いついて、三木先生から解説を頂きました。