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 我が国では近代国家への移行を始めた明治時代から4月1日をもって新年度とするという年度制を採用し、国の運営に活用してきました。これを私の学ぶところの『易経』の世界観から考察すると実に利にかなっております。私たちの住まう日本の国土は四時の変化が明確で、春夏秋冬という3か月毎に分け、それを四季と呼んでいます。この世の中にどんな大事件、大災害があろうともこの四時の循環が止まることはありません。これを『易経』では、「元亨(げんこう)()(てい)」(元いに亨りて貞しきに利し)といいまして、四季に符号させています。即ち、春=元、夏=亨、秋=利、冬=貞という風にです。春に芽吹いて物事は(はじ)まり、夏になってすくすくと成長する(これを(とお)るという)、秋には、実をなして(よろ)しきを得、冬には、次に備えて(ただ)しい事を固く守って春に備えるのです。これで、一年の一巡です。ですから、物事始まりは春の4月に始まり冬の終わりの3月で一巡するという天地自然の理法(世の中を動かしている原理原則)に適っているのです。冬春夏秋ではなくて、春夏秋冬が天地の運行、自然界の原理原則です。私達、日本人は世界のどの国民よりもこの四季を意識し、自然を共生して生活し、発展してきました。物事は、時に逆らうと、上手く進みません、時の正しきに宜しいこと(時宜を得る)で前に進みます。大災害に見舞われても、国民が一致団結して国難を切り拓いてきました。

大正11年に、アインシュタイン博士は来日され、伊勢神宮を訪問されました。博士は五十鈴川を渡って内宮に一歩入った途端、その何とも神々しい気に圧倒されて感激の涙を流されたそうです。その後、残されたメッセージが、

近代日本の発展ほど世界を驚かせたものはない。一系の天皇を戴いていることが今日の日本をあらわしめたのである。私はこのような尊い国が世界に一か所ぐらいなくてはならないと考えていた。世界の未来は進むだけ進み、その間いくどが争いは繰り返されて、最後の戦いに就かれる時が来る。其の時、人類は、まことの平和を求めて、世界の盟主を仰がなければならない。この世界の盟主たるものは、武力や金力ではなく、あらゆる国の歴史を抜きこえたもっとも古くてまた尊い家柄でなくてはならない。世界の文化はアジアにはじまって、アジアに帰る。それには、アジアの高峰、日本に立ち戻らねばならない。われわれは神に感謝する。われわれに日本という尊い国をつくっておいてくれたことを。」

です。美しい国日本はいまも世界の羨望の的です。その国民がその期待を裏切らな為にも、祖国日本を愛し、大事に守るという心を幼少時から育ませることが必要です。

 2年目を迎えた令和人間塾・人間学lab.は、子供たちのプラグラムにも積極的に取り組んでまいります。子供、親子向けプログラムは、本ホームページで発信してまいりますので、少々、お待ちください。

(一般社団法人 令和人間塾・人間学lab. 理事長 竹中栄二)