この国を思う:師友交流会開催され、憂国の同志道友相集う!
昭和24年9月、安岡正篤先生は未だ公職追放の身でありながら、全国道縁からの来翰来訪が相次ぎ、混迷の祖国を憂うる声、精神の拠り所を訴える情が愈々繁くなってきたことに心を動かされ、「師友会」の結成を決意されました。吉田松陰先生の「士規七則」を原典とする「師友」(師の恩、友の益おおきによる)を戴いた「師友会」がここから始まり、昭和58年12月に安岡正篤先生がご逝去されて全国師友協会が解散されるまで、全国各地で政財界から一般に至るまで、師友会活動が隆盛を究めました。
昭和59年3月31日に全国師友協会が解散され、それに準じた各地の団体が活動を停止することになりました。その中で、関西師友協会は、令和3年3月31日まで継続してきた活動を停止し、解散の運びとなりました。今こそ、安岡教学が必要という時代に何故、解散なのかという忸怩たる思いを持たれた鈴木重夫先生は、機関誌「新師友」を編集、発行することで関西師友協会に名を連ねていた関西以西を中心とする各団体の交流促進を開始されました。折しも、新型コロナウイルスという災いがあり、この2年間、同志道友が一堂に介しての交流は実施できませんでした。令和5年に入り、漸く行動自粛の枷がとれ、7月5日、念願の師友交流懇親の会が開催されることになりました。
7月5日、会場となりました天満橋大阪キャッスルホテルには、西は熊本、小倉、大分から、広島、岡山、姫路、神戸、大阪、京都から国を憂うる国士が相集い、旧交を温めあいました。3時間の懇親会でしたが、同じ屋根の下で勉学、寝食を共にした仲間との話は尽きることがありません。合言葉である「一燈照隅・萬燈照國」を実践するそれぞれの成長をひしひしと感じたひと時でした。また、何時の日か第二回目の師友交流懇親会が開催されることを祈念して、日本の誓いを高らかに歌い閉会となりました。
7月3日から7月9日の間に開講されました定期講座のご紹介
7月5日 人物に学ぶ 人間力強化講座 基調講話者 田中昭夫氏
今年10月29日(日)に、姫路師友会50周年記念大会が開催されます。
20歳で安岡教学に参じ、爾来、63年人間学を実践して来られました田中昭夫姫路師友会会長が、50年間の歩みについて、自己の歴史も交えてお話頂きました。「縁尋機妙」、「多逢聖因」を大切にして生きて来られた苦節83年を淡々と話される田中氏の一言一句に、参加者は驚きと尊敬の念をもって聞き入りました。