この国を思う:朝ドラ「らんまん」放映終了に思う 一貫の道
半年間楽しんできた朝ドラ「らんまん」が終わりました。毎朝報道される暗い気持ちになる日々のニュースの後、この15分間は身も心も洗われる時間でした。明治の偉人牧野富太郎植物学博士の生涯を綴ったこのドラマが伝えようとしたものは何だったのでしょうか、わたしは「一貫の道」に尽きると思いました。小学校を中退してまでのめりこんだ植物学の道に一生涯をかけてのめりこんだ牧野博士の行動には一瞬の迷いもありませんでした。学歴、地位、名誉、富にあこがれる人が殆どの世の中に於いて、純粋に我が道を求めるという人として最高の生き方を示してくれていました。世界中が、「今だけ、金だけ、自分だけ」の風潮に流される中で、自分の信じる道を貫き通す生き方こそ
現代の日本人に求められて姿ではないかと思います。
また、牧野博士の家庭のもつ温もり、家族が肩を寄せ合って、互いを励まし合って生きる姿勢こそ、日本人が古代から受け継いできた「家」です。
戦後78年、日本人が忘れ続けてきた、日本人の日本人らしい生き方の再発見が「らんまん」に込められた国民へのメッセージではなかったかと私は思います。古き良き、本当の日本人の姿を後世に伝えるのが、「中今」、今日只今を生きている私たちの使命なのです。
令和5年9月25日から10月1日の間に実施された定例講座は以下の通りです。
▼10月1日 新聞が10倍楽しく読める地政学(中級篇):(竹原俊三先生)
今回は、『自衛隊最高幹部が語る台湾有事』(岩田・武居・尾上・蓑原共著、新潮新書)から、日本の置かれている状況について解説頂きました。中でも、最近、マスコミのニュースで話題になっている「サイバーテロ」の問題につきましては、皆さん、大いに関心を示されました。
講義は、台湾海峡危機の歴史に関する説明から始まりました。中国と台湾の間の歴史は非常に古く、又、根深いものがあります。近年のように中国が覇権国家としての威圧的な対外戦略を展開する状況には、我々が日常見聞しない事情がいろいろをあることを思い知らされた講義でした。