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この国を思う:立春 令和六年の新しい動きが始めました。

東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 主なしとて 春な忘れそ(道真)

甲辰の年が始まって、一か月が経ちました。二十四節気で、小寒、大寒と進み、一年で最も寒い時期と言われる今日、「立春」を迎えました。私は「立春」と聞くと、いつも思い出す和歌があります。このブログ記事の最初にあげました菅原道真の歌です。都から左遷されて九州大宰府に向かう前に、自邸で詠んだ歌です。

我が国では、古代から太陽を利用する暦(太陽暦)を生活に用いてきました。太陽暦では、太陽が天球上を移動する道筋を以て、一年の内で最も日の長い「夏至」と、短い「冬至」で、一年を二等分し、更に、昼夜の時間が等しくなる時を「分」と呼び、春は「春分」、秋は「秋分」として一年を四つの季節に分けて、月日の移り変わり、自分たちの生活にメリハリをつけて生き生きと生きる為の知恵として用いてきました。この知恵に更に、陰と陽という二つの気の組み合わせることで、世の中、物事が本当に動き始める一年の始まりを「立春」としたのです。今年は、2月4日が「立春」ですが、2024年の2月4日から新しい20年が始まったそうです。今、時代は大きな変化を迎えようとしています。その大激変の始めが「甲震」であり、そのスタートが「立春」なのです。一日一日、足元を固め、正しく確実に生きることを心掛けましょう。

◎令和6年1月29日から2月4日に開催された定例講座は以下のとおりです。

▼2月3日:安岡正篤先生全著作を読む(『王道の研究』) (竹中栄二先生)

『王道の研究』(原書『東洋政治哲学』)の第7講目は、第4章の「処士道」と第5章の「王道政治の二大典型」の内の一つ目、「哲人政治家 耶律楚材」でした。王道政治の実現に必要な国士、処士の存在とその役割について学びました。

▼2月4日:新聞を10倍楽しく読む為の地政学 中級篇(竹原俊三先生)