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防災の日に考える「天災は忘れた頃にやってくる」

 迷走台風が日本列島を混乱させた一週間でした。年々、異常気象を実感すると同時にいつ自分の身に降りかかってくるのかと不安に駆られる今日この頃です。日本人は恐らく世界一自然災害に遇っている民族でしょう。それを心を一つにして乗り越えてきたのがこの国の建国以来の歴史です。縄文時代から始まり、争いを好まず力を併せて自然の脅威に立ち向かう精神は、聖徳太子によって「和を以て貴しと為す」という言葉で示されて今日まで受け継がれてきました。この国に生を受けたということは自然と共生していくという姿勢を崩してはなりません。いつの時代もいつの世も、私たちの祖先は「和」を大事にしてこの国を守ってきたのです。

酷暑が一段落すると今度は台風の季節到来というのが、日本という国の避けては通れない自然カレンダーです。今回の台風で思うことは台風の目がなかったことですが、最近の地震でも余震が無ったとか不可思議なことが相次いで起っています。文明科学技術の進歩の傍ら、それを軍事利用しようと考える悪徳技術者が登場すると本当に地球の終わりになってしまいます。世界の平和、安寧を祈る活動が益々重要になってきました。

令和6年8月27日から9月1日の間に開催された定例講座は以下の通りです。

▼姫路水厚会 安岡先生の著書を読む『酔古堂剣掃』(田中昭夫先生)

 今回は、第四章「大丈夫の処する道」を学びました。政治四態、人間百色から始まりました。昨今の日本の政治、政治家の言行を見ておりますと、如何に人物修養が出来ていないかが分かります。こういう言葉を胸に刻みこんで国の為に働くことということを真剣に考えて直してほしいものです。次いで、法華経の「十如是」という有名な言葉です。多くの先人が、特に武士、軍人が心の糧にした言葉にはやはり重みがあります。人間はやはり学問修養をしないと動物になってしまうということでした。

▼新聞を十倍楽しむ為の地政学 中級篇 (竹原俊三先生)

日本の『外事警察』の実態と『インテリジェンス』の概要が今回のテーマでした。参考図書は、北村 滋氏の『外事警察秘録』です。日本の外事警察の歴史の解説から始まりました。大きく変貌し、揺れ動く国際情勢の中で、我が国の「外事警察」は国の存続と国益を護るべくその任務を密かに遂行されているということを我々は知らなければならないと思いました。前首相の安部晋三氏が命を賭けて取り組んだ、諸制度をこれからどのようにして守り、活かしていけるかが、次代を担う政治家の使命であると思います。

▼GHQ焚書を読む 第3回 『戦後日本を狂わせたOSS』(神先敬三氏)

古代史研究、ユダヤと日本研究で多くの著書がある田中英道先生の渾身の近代史解説、『戦後日本を狂わせたOSS』を味読しました。戦後GHQによる日本解体が実行され、その影響が現代にも暗い影を投げかけていることは万人が知るところですが、そのGHQによる日本解体政策の前に、周到に日本を研究し、日本を無力化させる計画の立案、実施してきたのがフランクフルト学派とルーズベルト米大統領であったことを明確に語られた一冊でした。

次回は、10月6日に『国體の本義』について、竹中栄二氏が解説します。