政治は、正事でなければならない!
令和6年の後半は国内外とも選挙一色となりました。その選挙の最後が、元兵庫県知事斎藤元彦氏の出直選挙でした。結果は周知のとおり、斎藤氏が再選を果たした訳ですが、今年の3月から兵庫県政を沈滞させる事態になったこの選挙は兵庫県民のみならず大いに考えさせられる「事件」だと思います。半年以上の長きに亘って展開された、この事件の最後を決定づけたのが「SNSによる情報拡散」というツールです。これまで、街頭演説や集会場での演説で候補者自身が政策や人間性を訴えて、民意を集めていたものが、マスコミの媒体や、SNSやYoutube動画による情報戦になり、もはや何を信じて候補者を選べばいいのか分からなくなってしまいました。先の衆議院選挙、アメリカの大統領選挙、そして今回の選挙をみましても現代の政治は不信まみれです。それは、一重に政治を担おうとする人が本当に正しい志をもって政治に携わろうとしているか、政治家としての資質を磨きながら取り組んでいるかによります。本物の政治家が出てこない限り、日本も世界も救われないということです。徳治国家という理想の国を体現している唯一無二の国、日本が一早く、真の姿を取り戻し、世界の範とならねばならないのです。令和7年は、日本精神への回帰元年の年にしましょう。
11月11日から17日の間に開催された定例講座は以下のとおりです。
▼伊與田覺先生のみ教えに学ぶ『人物を創る人間学』第4講(三木英一先生)
第4講は、『論語』の人間学、「命を知らざれば以て君子たることなし」を学びました。今回は『論語』の章句に学ぶ章ですが、その最初の章句が、「石曰わく、政を為すに徳を以てすれば、譬えば北辰其の所に居りて衆星之にむかうが如し」でした。将に、日本の政治の「正」が問われている今日、為政者には徳が無くては駄目だということでした。