日本の伝統行事 針供養に思う!
12月8日と言えば、「トラトラトラ」から想起される先の大東亜戦争の開戦の日ですが、初冬の快晴の空の下、姫路城内の北東に位置する姫路神社では年中行事の「針供養」が実施されました。日頃から、和裁、洋裁などで針を使う仕事、針のお世話になっている方が50名弱が集まれ、針塚に設けられた祭壇で催行されました。
10時30分、神事が始まり神崎宮司の祝詞奏上、姫路和裁協会の代表の針供養(針を大きなこんにゃくに刺して感謝する)と進み、参加者全員が感謝の祈りを捧げられました。
このように日頃、自分の生業とするものに関与する道具を大切にし、一年に一度、感謝の念を込めて祈りを捧げることは、これまで私たち日本人の祖先が大事にしてきたモノづくりの心です。近年は、ハロウインのようなお祭りが流行していますが、針供養、筆供養のような地味な年中行事をもっともっと大事にしなければなりません。
11月25日から12月8日までに開催された定例講座は以下の通りです。
▼11月27日 水厚会講座 『宋名臣言行録』に学ぶ』 (田中昭夫先生)
明治天皇を始め、明治政府の元老らが愛読した本書を読み始めました。今回は、第一章 「人物学の宝庫」からです。「後楽園」の呼称の出典としてもよく知られる「先憂後楽」の話に始まり、『宋名臣言行録』という書の構成について全員で確認しました。今回から、リモート受講も可能になっています。
当日、急な用事で教室に来られなくなっても、スマホ画面からでも参加できます。受講希望の方は、事務所にまでご連絡ください。
▼12月1日 地政学中級篇 「半導体産業のその後」(竹原俊三先生)
デジタル時代の発達は「半導体」の開発なくしてありえませんでした。世界の半導体開発の歴史を2時間でじっくり学ばせて頂きました。
PC全盛からスマホの登場で大きく変貌した半導体専業において、日本の半導体産業はなぜ廃れてしまったのか、日本の生き残る道はどこにあるのかの提言まで非常に内容の濃い授業でした。
▼人物に学ぶ 人間力強化講座 (玉田恵美氏) (竹原俊三先生)
「本気で「まち」をおもしろくしたい人を全力サポート」をスローガンに、20年間、NPO法人姫路コンベンションサポートを牽引されてきた玉田恵美さんから、自身の生き方について生い立ちから起業、これまでのあゆみについて熱く語っていただきました。
▼安岡正篤先生全著作を読む 第40講『童心残筆』第一講
安岡正篤先生は、大正11年に出版された処女作『支那思想及び人物学講話』に始まり、倫理概論、日本精神に関する著作を著して来られましたが、今回から読み始めます先生の随筆集『童心残筆』も、師玉の随筆が集められた読み応えのある書になっています。今回は、第一章の「客心」から、大正6年、20歳の時に先生が体験された「雲水」行、『津波』災害の時の記録としてまとめられています。大正時代の地図を片手に読みました。