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この国を思う:今こそ、日本精神を取り戻そう!

 皆さん、暑中お見舞い申し上げます。

“7月8日 安倍元総理凶弾に倒れる” 日本全国を震撼させる蛮行が、白昼堂々と繰り広げられました。週末に迫った参議院選挙の応援演説の終盤に起きたこの惨事は、この国を護った経験のある元海上自衛官の手によって実行されました。世界が揺れている今、国を護る為に体を張った政治家が、国防最前線で国を護っていた人間によって殺害されたら誰がこの祖国日本を護るのでしょうか。世界中から安倍元首相の死に哀悼の辞が寄せられましたが、同時に、世界の人々に、“日本も崩れたか”の念を懐かせたのではないでしょうか。

今年は戦後77年に当たります。今、冷静に日本を見つめなおしてみると、世界一長い国の歴史(一国として最も長い歴史を持つ日本)の中で、この77年間は、日本人が日本精神を失ってしまった期間ではないかと考えます。昭和20年(1945年)の8月15日の終戦後、連合軍によって開始された“日本大解体”の作成は見事に嵌り、経済的な繁栄に反比例して、日本精神を骨抜きにしていきました。

(良書紹介:『学校で教わらなかった 戦後ニッポンの真実』当塾で取り扱っております。是非ご一読ください。)

 その結果が、戦後50年を経過した頃より、社会における事件・事象に異常事態が顕著になり始め、戦後70年を経過した頃には、人間の健康に譬えたら末期的な状況を示しだしました。戦後77年というアメリカの傘の下に謳歌してきた平和による“平和ボケ”の結果といっても過言ではありません。その日本を糺し、美しい日本を取り戻そうと活動していた政治家が凶弾によって命を落とした今回の事件、今こそ、日本を見つめなおす機会にしたいものです。

 人間学を考える月刊誌『致知7月号』に、櫻井よしこさんと中西輝政氏による「内憂外患の時、いま日本が果たすべき責任と使命」という対談記事が掲載されています。今、世界の一大関心事である「ウクライナ・ロシア問題」から対談が始まり、最後に、世界の大国として日本という国が果たす責任と使命は何かを考えさせてくれる素晴らしい対談記事になっています。

 明治天皇は、新しい世の中を創造し、新日本を創っていくにあたり、「五箇条の御誓文」を国民に示されました。新しい日本という国はこのようにしてみんなと力を合わせて創っていきましょうという国家ビジョンを平易に、国民にお示しになったのです。この「五箇条のご誓文」の基本は、今、没後1400年を迎え、全国で鑚仰先哲として様々なイベントが展開されている「聖徳太子」の「十七条の憲法」にあると言われています。日本という国が歴史上の大きな岐路に立っている今、日本を聖徳太子、明治天皇のみ教えを読み返してみると日本という世界に類を見ない徳治国家の在り様がわかります。

(Wikipediaより引用 明治天皇真筆)

 日本は、世界からは大国として見られています。その大国の国民たる日本人ならば有史以来の日本精神を正しく理解し、日本人としての矜持をもって世界に範を示すことが必要なのです。世界はそれを待っています。アインシュタインは博士が、トインビー博士が、「世の中に神が与えた唯一無二の尊厳なる国」と最大の賛辞をくださった事に応えるべく、今こそ、国民一人一人が責任と自覚をもって一隅を照らしていくことを始めましょう。