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この国を思う:癸卯から甲辰の年へ!

今年も残すところ40日を切りました。皆様にとっての令和5年はどんな年であったでしょうか。日本国内、世界情勢を見るととても大変な年でありました。昨年2月に端を発するロシア・ウクライナ戦争は一向に収束の気配が見られず泥沼化状態で出口の見えない状況にあります。また、ここにきて突然の如く勃発したイスラエル・ハマスの抗争はアメリカとイランの介入により予断を許さない状況にあります。国内では「人妖*」とも思える日本人の人間性がここまで崩壊してしまったのかと思われる事件、事象が相次いでいます。為政者は「公の精神」を忘れ、「今だけ、金だけ。自分だけ」に走り、この国の行く末が案じられてなりません。

*人妖…人間の所業とは思えない妖艶、奇怪な行動及びその行動をとる人々

 毎年この時期に当塾では翌年の干支の解説を発行しております。本年、「令和五年の干支 癸卯の解説」において「癸卯」の年はどんな年廻りで有るかの説明をさせて頂きました。干支はご存知のように十干と十二支の組み合わせで構成され六十年で一回りとなる東洋暦学です。干支を読むには前後の年の動きも考慮する必要がありますので、来年の「甲辰」の年がどのような年となるのかをみようと思えば、本年の「癸卯」、昨年の「壬寅」の三年を通して見た方がより示唆に富んだ教示が得られます。そこで、この三年を見直してみますと、正道から外れたことを糺して、本筋に戻すという決断と覚悟が必要であると繰り返し説いてきました。がそれが解決できないままにずるずると進んでしまい、結果として国内外とも人として社会秩序が地に堕ち、強者が弱者を虐げるという畜生界と思われるような状況に堕ちってしまったのです。「癸卯」の年は、正道に戻す努力をする年でしたが、為政者たちはそれを怠り、今日の悲惨な状況を作ってしまいました。「甲辰」の年にはこの泥沼から這い出す為に「抜本塞源」、即ち、「本を抜いて、源を塞ぐ」ことをしないといけません。それが出来ない時には、遂には、旧約聖書に予言されている全世界でグレートリセットのような事態が起こり、世界が無に帰します。どうかこの年末の機会に、「癸卯」から「甲辰」の年の移行にあたり、個人として組織としてこの難局にどう備えるか考えてみてはいかがでしょうか。

 令和6年の干支 甲辰の解説の販売を現在受け付けております。11月末に開始いたしますので、どうぞ、参考にしてください。

▼令和5年11月13日から19日の間には定例講座は以下のとおりです。

▼11月16日 安岡教学『人物を修める』第7講(三木英一先生)

今回は「道家」の思想に関する部分を学びました。中国の思想は大きく分けると孔孟思想と老荘思想に分けることができます。老荘思想は、無為自然と言われるように、自然との共生により融通無碍、自由自在に生き抜くことを主眼としています。今回の箇所では、「木鶏」の話、「包丁」の話など老荘思想に所縁の話も登場しました。結語の章では、新井正明住友生命元会長、豊田良平コスモ証券元副社長の対談から安岡教学の真髄とは何かを伺いました。