この国を思う:今こそ読み直そう「十七条憲法」の教え
令和5年10月、一枚のDVDが完成しました。そのタイトルは「やまとたける と うまやとのおうじ」と言います。これは「加古川太子学研究会」という有志の勉強会の成果物として作成されました。加古川の子供達に、加古川という地に縁のある「ヤマトタケル(日本武尊・倭建命)と「ウマヤトノオウジ(後の聖徳太子)の二人の古代史のヒーローが日本建国の祖であることを知り、加古川っ子として郷土に誇りを持ってほしいという願いが込められています。
このDVDの作成目的がもう一つあります。聖徳太子が604年4月3日に発布した「十七条憲法」の精神を見直そうということです。昨年は、聖徳太子没後1400年ということで、聖徳太子所縁の寺院、地域では数々のイベントが開催されました。しかし、残念なことに、聖徳太子の最大の功績である「十七条憲法」についての議論は殆どなされませんでした。「十七条憲法」が如何にして作られたのかを考える時、その構想が加古川の地での聖徳太子の学びにあったということに研究会では着目しました。当時、賀古の里と呼ばれたこの地に居た高麗からの帰化僧恵便法師を訪ねて、儒教、道教思想を学びました。この学びこそが、徳治国家日本の建設をより具体化することになったのです。我が国は、天照大神が天壌無窮の神勅を発せられた時から君臣一体の国造りを目指してきましたが、それを具現化し、後の日本という国の建設に尽力したのが聖徳太子です。少年聖徳太子が、師である恵便法師の元で学ばれた修己治人の学こそが、王道政治日本の基本になっているのです。
今、世界は大きく揺れています。それは、覇権国家と呼ばれる力と金にモノを言わせて自らの我を押し通そうする強国が社会秩序を捻じ曲げているからです。第二次世界大戦で世界中を戦禍に巻き込んだ、戦争がここに来てまた繰り返されています。人間とはかくも愚かな者かと思えるほどです。
日本という国を治めるに日本国憲法は必要ありません。我が国は「十七条憲法」で国が治まるのです。明治大帝はこれを「五箇条のご誓文」「教育勅語」にして示されました。今こそ、「十七条憲法」を読んでみましょう。
◎12月2日から12月10日迄に開催されました定例講座は以下の通りです。
▼12月2日:安岡正篤先生の全著作を読む『東洋政治哲学』(『王道の研究』致知出版社版)第5講(竹中栄二先生)
『王道の研究』(致知出版社)の第五講は、第二編の「王道」について学びました。「造化と王道」では、王道政治に必要な三作用、「養」(民を養う)、「教」(教化)、禁(禁止事項)の内の「教」と「禁」について、『書経』などの説かれている処を引かれて解説されています。次いで、「覇者と王者」、「日本天皇」についても学び、日本という国が如何に、理想的な国家体制としてその国体が維持されてきているかについて知る事ができました。
▼12月6日:新聞と10倍楽しく読む地政学 中級篇 (竹原俊三先生)
今回も前回に続き「自衛隊最高幹部が語る台湾有事」について学びました。「台湾有事」を想定した4つのシナリオをベースに竹原先生より解説を頂きました。
▼12月6日:人物に学ぶ 人間力強化講座:久保田 徹氏((株)リベラル代表)
「アミノ活量調整水」というお水のお話を伺いました。講話者である久保田先生は、大手流通系企業で食品衛生に携わって居られた時に、「アミノ活量調整水」のアイデアを具現化されました。水でありながら殺菌効果があり、細胞の活性化、植物、魚類の成長促進効果など様々な効用が確認されており、是非一度試してみたいと思える「お水」でした。